ロードバイクやクロスバイクなど、スポーツ自転車に欠かせないのがバーテープです。純正のバーテープが高価だったり手に入りにくかったりする場合もあり、その際に注目されるのが“代用品”の存在です。
この記事では、自転車のバーテープの役割や代用品の種類、交換方法までを幅広くご紹介します。
自転車のバーテープとその役割
バーテープは単なる装飾ではなく、自転車にとって機能面でも非常に重要なパーツです。見た目を彩るだけでなく、ライダーの手とハンドルの接点を守る役目を担い、快適さや安全性にも大きく影響します。
特に長距離を走るロードバイクやクロスバイクでは、握り心地が走行パフォーマンスに直結するため、適切な選定と定期的な交換は欠かせません。
自転車におけるバーテープの重要性
バーテープには滑り止めの役割があり、手汗などでグリップ力が落ちるのを防ぎます。しっかりとハンドルを握れることは安全性にも直結し、ヒヤリとする場面を減らせます。
また、ハンドルから伝わる細かな振動を吸収するクッション性があるため、長時間のライドでも手や腕の疲労を軽減します。素材や巻き方の工夫でフィット感を高めることで操作感も向上し、安定した走行につながります。
バーテープの種類と選び方
素材にはEVA、コルク、ジェル入り、シリコンなどがあり、EVAは軽量で扱いやすく初交換に最適です。コルクはクラシックな風合いと程よい弾力、ジェル入りはロングライドでも手が痛くなりにくいのが特徴です。
シリコンは滑りにくく耐久性も高い上、洗って繰り返し使えるタイプもあります。手汗の多さや季節・用途に合わせて素材を選ぶと快適性が上がり、カラーやデザインで車体との一体感やアクセントも演出できます。
バーテープの交換時期と方法
交換目安は一般に半年〜1年で、走行距離が多い場合や雨天走行が多い場合は早めの交換が必要です。破れやヨレ、グリップ低下、べたつきが目立つなら早めに対応しましょう。
用意するのはハサミ、絶縁テープ(電工テープ)、フィニッシングテープ。古いテープを剥がしてバーを清掃し、端からやや引っ張りつつ重ねて巻き上げるのがコツで、最後にエンドキャップと仕上げテープで固定します。慣れれば10〜20分ほどで完了しますが、最初は丁寧に時間をかけると美しく仕上がります。
代用バーテープの可能性

純正でなくても十分に使える“代用品”が数多く存在します。専用品に比べて価格が抑えられているだけでなく、手に入りやすく工夫次第で高性能に仕上がることもあります。DIY好きのサイクリストには自分だけのカスタム感を楽しめる魅力として注目されています。
100均バーテープの特徴とメリット
100円ショップではスポンジグリップテープや滑り止めテープ、パイプ用クッションテープなど、流用可能なアイテムが豊富です。中でもスポンジグリップテープは柔らかく巻きやすいため初心者でも扱いやすいのが特徴です。
滑り止めテープは本来階段や家具用ですが、強力なグリップ力を活かして自転車のハンドルにも使えます。見た目はシンプルながら実用性重視の方には最適です。100均の魅力はコストパフォーマンスの高さと豊富なカラーバリエーションにあります。
黒や白の定番色に加えブルー・レッド・グリーンなど多彩なカラーが揃い、気軽に自転車の印象を変えられます。失敗しても巻き直せる気軽さもあり、練習用としてもおすすめです。手軽で試しやすいのが100均バーテープの最大の利点です。
テニスグリップを使用した代用法
テニスラケット用のグリップテープは伸縮性・耐汗性に優れ、自転車ハンドルにもフィットします。柔らかい質感と滑りにくい加工により、バーテープの代用品として理想的です。特にドライタイプは汗をかいてもベタつかず、夏場に最適です。
吸湿速乾性が高く軽量でありながら耐久性もあり、巻き直しも簡単。表面の凹凸やエンボス加工などバリエーションも豊富で、好みに合わせたフィット感を選べます。カラー展開も多くデザイン性と実用性を両立しており、多くのユーザーが「滑らず握りやすい」と高評価をしています。
他のテープとの比較と特性
- ゴルフ用グリップテープ:厚みがあり耐久性高めで衝撃吸収性に優れる。
- 滑り止めマット:DIY感は強いが滑りにくさ◎でコストも低い。
- シリコンチューブ:巻くというより被せるタイプで簡単施工、メンテナンスも容易。
巻き方と適切な取り付け方法
巻き方によって快適さと見た目が大きく変わります。バーテープの仕上がりは自転車全体の印象だけでなく、ライダーの疲労度や安全性にも影響するため、正しい手順とコツを押さえることが重要です。きれいに巻かれたバーテープは見た目もスマートで、走る楽しさをより引き立てます。
自転車のハンドルの巻き方ガイド
基本はハンドルバーの末端から上方向に向かって巻きます。下から上に巻くことで走行中に自然と締まり緩みにくくなります。巻き始めは少し長めに出して端を覆うようにし、エンドキャップとの収まりを良くします。
力がかかる部分は重ねて巻くことでクッション性が上がり、手の負担を軽減できます。特にSTIレバー周辺は厚みを持たせると安定感が増します。テープを適度に引っ張り張りを保ちながら重なり幅を一定にキープすると見た目が美しく仕上がります。
左右で巻き方向を対称にし、終端を斜めにカットしてフィニッシングテープで固定し、最後にエンドキャップを押し込めば完成です。YouTubeなどで動画を見ながら作業すると初心者でも安心です。
ハンドルバーの形状による巻き付けテクニック
ハンドルバーの形状に合わせて巻き方を調整することで、より快適で見た目も美しい仕上がりになります。ドロップハンドルはカーブ部分でシワができやすいため、やや引っ張りながら均一にテンションをかけることがポイントです。
レバーフード周辺は隙間を埋めるように重ね巻きし、曲線部分は重なりを広めに取ると滑らかなラインになります。フラットバーではバー全体を均一に巻き、テープが浮かないよう始点と終点をしっかり固定します。
厚めのテープや二重巻きにするとグリップ力が向上します。形状に応じた巻き方を選ぶことで快適性が格段にアップします。
巻かない方法の利点と注意点
バーテープを巻かず専用グリップを装着する方法もあります。特にフラットバーのクロスバイクや街乗り用で多く採用され、取り付けが簡単でメンテナンスが少ないのが特徴です。
製品によっては滑り止め加工やジェル素材入りもあり、一定のクッション性を確保できます。ただし、細かなカスタマイズができない点や、デザインの選択肢が少ない点には注意が必要です。用途やスタイルに合わせて「巻く・巻かない」を使い分けましょう。
おすすめのバーテープと代用品

自転車ライフをより快適にするためには、選び方も重要です。バーテープや代用品は見た目の印象を変えるだけでなく、ライド時の快適性や機能性にも大きな影響を与えます。スタイルや用途に合った選択が満足度の高いカスタムにつながります。
おしゃれなバーテープの選び方
カラーコーディネートを楽しむなら、車体との相性を重視しましょう。ブラック系の車体にはメタリックや蛍光色、ホワイト系の車体にはパステルカラーなど、対比を意識することで印象が引き立ちます。
マット系・迷彩柄・カーボン調などデザイン性を重視したテープも人気です。質感や肌触りの違いで選ぶのもポイントで、スエード調なら落ち着き感、PU系ならツルツルした握り心地が得られます。
ブランドロゴ入りや和柄・アート柄など個性派モデルも登場。夜間走行が多い方は反射素材や蓄光タイプを選ぶと安全性もアップします。ファッション性と実用性の両立を意識して、自分に合う一本を選びましょう。
コストパフォーマンスの高い代用商品
代用品を選ぶ際は、コストと機能性のバランスを重視します。以下は手軽に購入でき、価格以上の性能を発揮する人気の代用品です。
- Seriaのテープ類:スポンジ素材や滑り止め加工など種類が豊富で、カラーバリエーションも多彩。気軽なカスタムに最適。
- ダイソーのテニスグリップ:クッション性と吸汗性に優れ、夏場にも快適。長さも十分で巻きやすく、初心者におすすめ。
- ワークマンの滑り止めテープ:耐久性・防滑性が高く、雨天や長距離ライドに強い。見た目は無骨でも実用性重視派に好評。
どの製品も実店舗・オンラインで手軽に入手でき、低価格ながら優れた性能を持つ代用バーテープとして多くのサイクリストに支持されています。
クロスバイク用バーテープのおすすめ
クロスバイクではフラットバー用のグリップが主流です。バーテープを巻かない設計でも、グリップ式の代用品を使うことで快適な操作感が得られます。
エルゴノミクス形状のグリップは手首の疲れを軽減し、安定したハンドリングをサポート。ジェル入りやロックオンタイプなど、着脱が簡単でメンテナンス性にも優れています。
巻き付けタイプを選ぶ場合は、長さや厚み、耐候性をチェックしましょう。紫外線や雨に強い素材を選ぶと長持ちし、快適性も保てます。
交換工賃と自分での施行方法
バーテープの交換はプロに依頼する方法と自分で行う方法があります。コストを抑えたい・DIYを楽しみたい方には自作交換がおすすめです。最近では動画解説も充実しており、初心者でも安心して挑戦できます。
プロに依頼した際の工賃について
ショップに依頼する場合、部品代とは別に1,000〜2,500円前後の工賃がかかります。専門スタッフによる施工は美しい仕上がりで、耐久性・見た目の両面で安心です。
ハンドルの掃除やエンドキャップの取り付けまで丁寧に行ってくれる店舗もありますが、繁忙期は予約が必要な場合や、自転車の持ち込みが手間になる点も考慮しましょう。
自分で交換するメリットとデメリット
自分で交換することで、節約だけでなくスキルアップや愛着が深まります。以下にメリットとデメリットを整理します。
【メリット】
- 工賃(約1,000〜2,500円)が不要でコスト削減。
- 好きなタイミングで作業できる。
- 自転車への愛着が増す。
- 握り心地や厚みを自分好みに調整可能。
- トラブル時に自力で対応できるスキルが身につく。
【デメリット】
- 巻きムラが出る可能性がある。
- 慣れるまでは時間がかかる。
- 工具や材料をそろえる必要がある。
- 仕上がりにムラがあると見た目が悪くなる。
交換時の注意点と失敗しないコツ
- 巻き始めと終わりをしっかり固定:テープが浮かないよう絶縁テープで確実に固定。
- 左右対称に仕上げる:巻き方向・重ね具合を統一する。
- テープを伸ばしすぎない:素材の伸び縮みで緩みの原因になる。
- テンションを一定に保つ:均等な圧力で巻くと美しい仕上がりに。
- エンドキャップを丁寧に装着:最後の処理で耐久性が決まる。
ユーザーの体験談と口コミ

実際に代用品を使っている人の声を見てみましょう。価格以上の満足感を得たという声も多く、自分で工夫して巻くことで自転車への愛着が深まったという意見が目立ちます。
実際の使用者のレビュー
「100均のテープでも意外と快適でした。長距離ライドでも手が痛くならず、十分なクッション性があります。」
「テニスグリップの吸汗性が最高です。夏場のロングライドでも手が滑らず安心して走れます。色も選べるのでカスタム感が出ます。」
「見た目はシンプルだけど、コスパが良いのが最大の魅力。消耗品だから気軽に巻き直せるのがありがたいです。」
「滑り止めテープを使ってみたら思ったより丈夫で、しかも雨の日でも全然滑らないのが嬉しいです。」
「テニスグリップを使って半年ほどですが、まだ劣化が目立たず、耐久性にも満足しています。」
代用品だからといって機能性が劣るわけではなく、工夫次第で快適さを十分に確保できることが、ユーザーの声からも伝わってきます。
バーテープの変更による乗り味の違い
- 手の疲れが軽減された:長距離ライドでも手や手首への負担が減り、最後まで快適に走行できるようになった。
- 段差での振動が和らいだ:舗装の悪い道でも路面からの突き上げがやわらぎ、体へのストレスが軽減された。
- ハンドルの握り心地が良くなった:グリップ力が上がり、自然と力を抜いて握れるようになった。
- 見た目の印象も向上した:デザインを変えることで自転車全体に統一感が出てモチベーションが上がった。
代用品で改善されたポイント
- コスト面の負担が軽減:安価な代用品を使うことで交換しやすくなり、節約にもつながった。
- 交換頻度が上がり常に清潔:汚れや汗が気になったら手軽に交換でき、清潔に保てるようになった。
- 自分好みにカスタマイズしやすくなった:素材や色を自由に選べるようになり、握り心地や見た目を調整可能。
- 工夫の幅が広がった:巻き方や重ね方を変えることで、自分の手にぴったりなフィット感を追求できるようになった。
自転車のバーテープ代用まとめ
自転車のバーテープ代用に関するポイントを整理します。
- バーテープは安全性・快適性に欠かせない存在。
- 純正にこだわらなくても実用的な代用品が豊富。
- テニスグリップや100均アイテムは人気で入手しやすい。
- クッション性や吸汗性など機能性も代用品で十分確保できる。
- 巻き方や取り付けで仕上がりの美しさと握り心地が変わる。
- 自分で巻けば好みのフィット感に調整できる。
- 工賃が不要でコスパが高い。
- 交換が簡単で清潔に保ちやすい。
- 口コミでも高評価が多く満足度が高い。
- 気軽に試せることで自転車への愛着が深まる。
手軽に交換できるバーテープは、見た目を変えるだけでなく、ライドの快適性や安全性を高めるうえでも非常に重要なパーツです。少しの工夫で自分好みの握り心地とデザインを実現できます。
あなたの自転車ライフをより快適で楽しいものにするために、ぜひバーテープの交換やカスタマイズに挑戦してみてください。
